—–2017/1/13追記——
この記事を書いた後、もっと簡単かつ、慣れている方にはやりやすく、しかもティラノスクリプト自体の更新も追える方法についてエントリを書きましたので、よろしければどうぞ。
——追記ここまで——–
Cloud9でティラノスクリプト開発を始めました。なかなか便利なので、やったことをご案内。
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Cloud9とは?
所謂WebIDEというやつで、ブラウザベースで開発環境を利用できます。
仕組みとしては、Webアプリとして実装されたエディタ画面のようなものを通して、開発環境が既に整ったリモートのワークスペースにアクセスして、コーディングを行うということになります。
利点としては、上述の通り、開発環境が既に整っているので、気軽にコーディングを始められるということです。あとこのCloud9のエディタであるACEは優秀で、エディタ画面を分割して、コードの横にプレビュー画面を並べるということも出来るのです(さすがにリアルタイムプレビューはできませんが)。この機能が非常に便利です。さらに、Cloud9にアクセスできる環境(Webに接続できる環境)があれば、
どこからでもブラウザを使ってコーディングが可能
なのです。
勿論、Webサービスですから、制限はつきます。無料で登録して利用する場合、1ワークスペースにつきメモリ256MB、ディスクサイズ2GBぐらいが与えられたように思います。なお、Freeプランの場合、プライベートリポジトリは1つ、公開リポジトリはいくらでも使えるようです。(参照: Pricing Guide、各種紹介サイト等)
また、エディタはほぼ一種類なので、サポートされていない言語はやりづらいですが、サポートされている言語はかなり多いものになっています。
なお、自分でサーバーを立てている人、レンタルサーバーでSSH接続のコンソールが使える人は、Cloud9はオープンソースですから、これをサーバーにインストールすることで、そのサーバーの性能の限りで自由にサービスを使えるようです。
詳しくは:クラウド9の利点・欠点を考えてみた。 等を参照ください。
Cloud9上でティラノスクリプト開発
個人でティラノスクリプトを弄る程度なら、十分いけると思います。2GBを埋め尽くし、メモリを256MB以上消費するような、大きなアプリには…ならないのではないかしら…。
以下、可能な事と、開発環境の整え方です。
ティラノスクリプトとCloud9のシンタックスハイライト
で、肝心の開発環境におけるエディタ部分ですが、Cloud9では、マークアップやHTML、JavaScript、CSSなどのシンタックスハイライトが可能です。そして、JavaScriptエディタモードにすれば、HTMLとCSSのシンタックスハイライトも適用されます。
つまり、デバッグはできないものの、色分けされたコードを表示することが出来ます。
また、自分で使用できるサーバにインストールしている人は、エディタであるACE自体を弄って、ティラノスクリプト用のシンタックスハイライトを適用できるかもしれません。ただ、相応の知識が必要になる(私はそこまでの知識を把握できませんでした…)と思いますが…。
作成したアプリのプレビュー
プレビューに関しては、アプリケーションのようにしてみることが出来て変数もデバッグできるティラノライダーほどではないですが、アプリをタブでプレビューすることが出来ます。
内部でサーバー(多分Apache)が立てられるので、ローカルからサーバーやディラノライダーを経由せずindex.htmlを開いたときのように、JavaScriptの実行が阻まれることもありません。
ティラノスクリプトの開発環境の整え方
次に、Cloud開発環境の整え方です。これには、二つのやり方があります。
- ティラノスクリプトのファイルをアップロードして、そのまま開発
- コンソールからティラノスクリプトの環境一式をワークスペース内にインストールする
1.はそのままです。GUI操作に慣れている人はこれでいけるかと思います。
2.は複雑ですが、慣れると楽ですし、私は知識が足りず、作成し切れていないのですが、シェルスクリプトファイルを作成すれば、それを実行すればアップデートを1ステップで行えるといった利点があります。
以下、私が開発環境を整えるにあたり、コンソールに入力したコマンドを。コードの下に解説も一応置いておきます。
多分何も操作していないなら、workspaceディレクトリにいるはずなので、そのままで。
wget --spider http://tyrano.jp/download/tyranoscript/tyranoscript_v426.zip
wget http://tyrano.jp/download/tyranoscript/tyranoscript_v426.zip
unzip tyranoscript_v426.zip
これで開発環境が整います。といっても、要するに、1,2行目のコマンドでワークスペース上にティラノスクリプト公式サイトからZIPファイルをダウンロードし、3行目でそのZIPファイルを解凍する、それだけなのですが。
なお1行目は不必要かもですが、一応ファイルの存在確認のために入れています。DLアドレス変更とかになったら1行目でファイル存在しないよとかZIPじゃないよとかの確認が出来ます。
また、ZIPのURLは本家DLページの遷移先を参考に設定しました。使う場合は、バージョンアップなどに合わせて、適宜DL先のURLを変更してください。
もう少し詳しく知りたい場合は、Linuxコマンドについて学ぶことになると思いますので、こちらですとか、「Linux コマンド」で検索し、ヒットしたページを見ると、より詳しい説明が分かります。
なお、元々ローカルのファイルで開発をしていた場合は、1.のようにそれをそのままアップロードすると良いかと思います。
workspaceディレクトリにDLし、解凍したフォルダがあり、そのバージョンで使いたい場合は、ティラノスクリプト公式のアップデート方法にしたがって、cp(ファイルをコピーしたり、上書きしたりするコマンド)コマンドを使う、もしくはドラッグアンドドロップでそのままCloud9上にファイルをアップロードし、書き換えるといいでしょう。
で、あとはksファイルを開いたとき、編集モードをJavaScriptにしておけば、大体いい感じにシンタックスハイライトが出来るのではないでしょうか。
まとめると、
- Cloud9でワークスペースを作る
- ワークスペース上にティラノスクリプトをDL、あるいはアップロード
- 編集モードを変更、後はお好みに
といった感じです。
なお、この方法は我流のものですから、開発環境の構築の参考にとは思いますものの、実行した結果などは自己責任にてお願いいたします。よろしくお願いします。
コマンドメモ
ほぼ私用ですが、多分使うであろうコマンドのメモなど。
wget --spider URL
URLの場所にあるファイルの中身とDL出来るかのチェック。
wget URL
URLの場所にあるファイルをDL。
cp -i src dist
srcで指定した場所にあるファイル・ディレクトリをdistで指定した場所へコピー。-iでコピー先に同名のファイルがある場合は上書きするかどうかをユーザに問い合わせる。つまり一つ一つ選択できる。
cp -r src dist
再帰的にディレクトリをsrcからdistへコピー。
tree
ツリー構造の形式でディレクトリ構造を表示
find dir
dir内を検索。