万年筆を知る過程で、ガラスペンというものを知りました。
万年筆とは違うものなのですが、そのクラシック感や、インクなどの関係から、売り場その他諸々の関係が深いようです。
で、そのガラスペンが、すごくいい感じなので、紹介したいと思います。
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目次
ガラスペンとは
ガラスペンとは、その名前の通り、ガラスのペンです。
基本的に、内部に吸い上げる機構ですとか、インクをためておくカートリッジの設置部分は持たず、先端にインクをつける方式です。
下にガラスペンの画像を2枚ほど、商品リンクを使って張りましたが、見ての通り、先端には溝が刻まれており、それによってインクが吸い上げられる(毛細管現象を利用)ため、割合長く書けます。
※なお、商品についてはガラスペンの特徴が分かりやすい画像を引っ張ってこれる商品であるだけですので、別段オススメとかではないです。エルバンの奴は一寸いいなとも思いますが、財布は簡単に開いてはくれないのでした…。
このガラスペンの発祥は日本。風鈴職人の佐々木定次郎という方だそうです。ガラスをペンとする、というのは、ありそうでなかった発想なのかもしれません。
使い方
使い方は簡単。
- 他のインク等を拭き取ったガラスペンの先にインクをつけ、インクを溝に吸い上げさせる
- ガラスペンに吸い上げさせたインクで書く
- 用が済んだら水で洗い、布やティッシュなどでインクを拭き取る
という感じです。
万年筆と違い、十分に水で洗って拭いた後なら別のインクに気軽に変えられるのが便利なところです。
なおこの水ですが、どうもある程度汚れるまでは変えなくてもいいみたいです。顔料インクだと別かな、とは思いますが…。
なお、インクを吸い上げている溝は、上の画像を良く見るとわかるように、複数本ありますので、一つの溝のインクが切れたな、と思ったら、回転させることで他の溝のインクを使うことが出来ます。
ガラスペンの良いところ
書き味
お値段次第、という感じですが、書き味は基本的にいいと思います。
製図用の千円台のものは、硬くてほんとうにガラスペンのインク切り替え機能活用という感じですが、それとは別の高めのものはさらさらと、ここちよく、以外にも割合柔らかい感触も伴って、するする書くことが出来るかんじ。
ただ、その分予想外の書き味がある場合もあると思うので、初めの一本を買うときは、試し書きができるような類の文具店の店頭で、店員さんのアドバイスなど聞きつつ選んだほうがいいかもしれません。
見た目
サクッといってしまえば、ガラスペンはガラスですので、当然見た目がいいです。基本的に透明な(色が付いている場合もありますが、それでも色つきで透明であることが大半かと思います)ので、そのままで見た目がいいのです。さらに、高価なものではペンの持ち手部分の装飾も凝っていたりします。
更にインクをつけるときには、偶然なのか狙ってか、溝に吸い上げる方式であるために、その溝にそってインク色の模様が出来ますから、色の合うインクを入れると、美しさに拍車がかかるのです。
インクの切り替えが簡単
使い方から見ても分かるように、洗ったあとにつけるインクを買えるだけなので、使うインクの切り替えが簡単です。絵などを書く人は、ある程度絵筆代わりにも出来るのではないでしょうか。
ガラスペンの弱点
意外と丈夫だが途轍もなく丈夫というほどではない
結局のところ硝子ですから、途轍もなく持ち運びが不便というほど脆くはないのですが、樹脂製の万年筆程度に丈夫かといわれると、どうかな、という感じです。ペン先などは強くぶつければ、欠けてしまうのではないでしょうか。おそらく、持ち運びにはキャップつきのガラスペンでもない限り、ペンケースとは別にケースがあったほうがよいのではないかしら。
万年筆ほど長時間もしくは長いストロークで書くのは難しい
原理的には羽ペンや付けペンにちかいので、流石に内部にインクをセットする万年筆などと比べて、長時間や、長いストロークで書くのは難しいと思われます。一応、溝に吸い上げられるインクのお陰で、それなりに長くは書けるんですけれどもね。
用途の例
筆記あるいは描画に使う
そもそもガラス「ペン」というぐらいですから、ガラスペンの用途は、まず筆記・描画です。
上に書いた、あるいは付属の説明書や買ったところの店員さんから説明されるであろう使い方に従って、インクをつけて筆記するのが基本的な使い方だと思います。
そしてもちろん、絵を描くのにも使用できます。
色の付いている、そしてガラスペンで使いやすいであろうインクは基本的に水性なので、水性絵画のようなものも、やりようによっては書くことが出来るみたいです。水性絵の具のように、色を混ぜ合わせると言ったことは、特定の混合可能なインクでしかできないようですが…。
贈答用に使う
ガラスペンは、上に書いたとおり、非常に見た目がいいものです。
また、ガラスの工芸品で、かつ私が文具店で見た限りでは、贈答に使える程度に美しい装飾のものも存在します。
お金の問題に関しても、とりあえず一万円ほどあれば、十分な装飾のものを買えるようです。上に載せた広告写真のガラスペンも、どうやら5千円あれば買えるみたいですし。
自分の趣味の紹介も兼ねて、贈り物にしてみるのも可能だと思います。
参考にしたサイト
一応自分の所感なども混ぜて書いたこの記事ですが、成り立ちなどは下のサイトを参考にしました。よりガラスペンについて知りたい方におすすめのWebページです。
その他コメントなど
ガラスペンについてまとめてみました。私が当初思っていたより筆記に耐える程度には丈夫で、書き心地も良い筆記具でしたので、おすすめしたくなったのです。
万年筆よりは安めに装飾が色々あるペンを選べるのもいいところ。インテリアにもなるので、贈答にもいいのではないかな、等と考えまして、用途にも入れておきました。興味のある方は是非遣ってみてほしい、と思うのです。