樹脂(レジン)と万年筆

 ちょっと万年筆の材質が気になりました。
 インクとか、ペン先とかはなんとなく分かる気がするんですけれども、外側のあの部分が不思議でした。
 調べたところ、通常の廉価のものは樹脂が使われていると知りまして、それに関して書きます。

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樹脂とは

 まず、樹脂とはレジンのことで、レジンとは樹脂のことをさします。
 まあ要するに、樹脂の英訳がresin。よく手芸などでレジンというのは、これのことのようです。ただ、種類としては、エポキシレジンをレジンと称することもあるようです。
 で、樹脂というからには樹の脂で、合成樹脂もありますが、つまりはそれも含めて、いろいろな種類が存在します。

天然樹脂

 定義としては、

天然樹脂(てんねんじゅし)は、天然に、主に植物に生じた やに状物質のこと。樹皮より分泌される樹液が、揮発成分を失った後の固体のこと。樹液の不揮発性成分。 植物由来のものだけでなく動物から得られるものを含めることもある。

by Wikipedia
 という感じです。まさに、樹の脂、ですね。

合成樹脂

 定義としては、

合成樹脂(ごうせいじゅし、英: synthetic resin)とは、人為的に製造された、高分子化合物からなる物質を指す。合成でない天然樹脂には植物から採ったロジンや天然ゴム等があり、鉱物質ではアスファルトが代表例である。合成樹脂の糸を紡糸して作った繊維は合成繊維と呼ばれ、合成樹脂は可塑性を持つものが多い。

by Wikipedia
 だそうです。つまり人工的に化合して作った、天然樹脂と似たような成分、特性を持つもの、ということのようです。
 なお、プラスチック、はこれを指す場合もあるみたいです。Wikipediaの場合、プラスチックで検索すると合成樹脂にリダイレクトされました。

「プラスチック」 (英: plastic) という表現は、元来「可塑性物質」 (英: plasticisers) という意味を持ち、主に金属結晶において開花したものを基盤としており、「合成樹脂」同様日本語ではいささか曖昧であり、合成樹脂と同義である場合や、合成樹脂がプラスチックとエラストマーという2つに分類される場合、また、原料である合成樹脂が成形され硬化した完成品を「プラスチック」と呼ぶ場合など、多様な意味に用いられている。つまり英語の学術文献を書く場合、「plastic」は全く通用しない用語であることを認識すべきで、「resin」などと表現するのが一般的である。

by Wikipedia
だそうです。

万年筆に使われる樹脂

 調べたところ、万年筆には主に、

  • アクリル樹脂
  • セルロイド樹脂
  • AS樹脂
  • ABS樹脂

 の四種類が使われているようです。参考: 万年筆の豆知識 – 万年筆生活
 歴史としては、まずセルロイド→アクリル・AS・ABSであったようです。参考: プラチナ万年筆/セルロイド

アクリル樹脂

 合成樹脂の一種。こちらではプラスチックの女王と称されていました。また、胴ページによると、耐久性に優れ、なおかつ美しい透明性を保っている、とのこと。
 しかしおそらく、耐久性に優れるならば熱にも強く、加工に結構な熱量がいるのではないかと思いまして、Wikipediaでも確認したところ、
* 80-100度で変形し始める
* 熱成型は通常260度程度で行われる
 とのことです。下に記述するセルロイドよりも、おそらくは耐久性が高いのだと考えられます。

セルロイド樹脂

 

セルロイド (celluloid) は、ニトロセルロースと樟脳などから合成される合成樹脂(硝酸セルロース)の名称である。歴史上最初の人工の熱可塑性樹脂である。象牙の代用品として開発され、加熱(大体90℃)で軟化し、成形が簡単であることからかつて大量に使われた。

by Wikipedia
 ただ、Wikipediaでさらに見ますと、発火しやすかったり劣化しやすかったり耐久性が低いようです。90度前後で軟化するならなんとなく納得できるような…。
 ですが、こちらのページを見る限り、とてもうつくしい素材です。

AS樹脂

アクリロニトリルスチレン樹脂、SANプラスチックとも言います。JIS記号はSAN(Stylene AcryloNitrille copolymer)と表記します。耐熱温度は80~100℃で透明性や耐熱性に優れた材料です。耐酸性、耐アルカリ性は良好ですが、アルコールに長時間触れると不透明になります。また直射日光を長いこと受けていると劣化する場合があります。機械的特性を見ると、引張強さや耐衝撃性に優れた材料で、表面に引っ掻き傷等がつきにくいプラスチックです。

こちらで記述されていました。
 同ページによると、加工のしやすい樹脂であり、耐薬品性や耐熱性に優れ、耐熱温度は80~100度。衝撃についてはプラスチックの中では強くないほうであるようです。
 この性質を考えると、アクリル樹脂と似たところがあり、なるほどという感じです。 

ABS樹脂

先ほどと同じサイトで調べてみると、

ABS樹脂は耐熱温度は70~100℃で、比重は1.05から1.07の材料で、アクリロニトリル(A)、ブタジエン(B)、スチレン(S)の頭文字をとって命名されています。この名称が示す通り、これらを材料にしたプラスチックです。

耐薬品性(酸、アルカリ)もそこそこありますが、樹脂の中では他にもABS以上の特性を持つものはあります。アルコールには長時間漬けると膨潤します。また鉱物油や強酸、強アルカリ等でも劣化、侵されます。外観は美しく、光沢にも優れています。また印刷特性もよい材料です。外観は完全にクリアな透明ではなく、薄く黄色(肌色、アイボリー)がかっています。

となっています。こちらもAS樹脂と似ていますね。

全体的な傾向

全体的にはどういう傾向なのかと思って調べてみると、






 といったページに辿り着きました。
 特に最後のページによると、添加される物質の種類によって特性は色々と左右されるようで、つまりメーカーはそれぞれで配合した樹脂を使っていると考えていいのかな、と思います。
 というかモンブラン、上記リンクによると天然樹脂…そりゃお値段もそれなりなわけですね…。

おおまかなまとめ

 とりあえず、名前の意味、耐熱温度、外観等をまとめてみます。上の記述も含め、参考にしたのはwww.toshi.infoWikipediai-maker newsです。

耐熱(もしくは軟化)温度(℃) 熱成型の温度(℃) 外観 加工 耐久性 特徴等
天然樹脂 種類による 天然で産出される樹脂。だいたい人工樹脂より高価。
合成樹脂 セルロイド 約90 おそらく約90ぐらい 美しい外観を持つ ニトロセルロースなどから成る。硝酸セルロース。
歴史上初の人工樹脂。
外見は美しい独特のもの。プラチナにはセルロイド製品がある。
AS 80~100 190~301 透明性に優れる 容易 ASは略称。アクリロニトリルスチレン。
ABS 70~100 193~260 not完全なクリア
薄く黄色がかっている
容易 ABSはアクリロニトリル、ブタジエン、スチレンの頭文字より。
アクリル 70~90 162~250 透明度が高い。 普通 正式にはメタクリル樹脂などと呼ばれる。PMMA。
耐衝撃性に優れる。切削・研磨にも向く。

※なお、おおまかなまとめですし、代表的なものだけなので、細かいところなど、抜けがあるかと思います。
※また、温度についてはおおよそです。「全体的な傾向」にも書いたとおり、添加される物質の種類によって樹脂の特性は様々に左右されます。

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