万年筆のススメ: 廉価万年筆案内(三千円以下9種類)

 万年筆は高いというイメージがあるようですが、実はそうでもありません。
 最近では5千円もしないどころか、千円台の万年筆もあります。
 これらは、様々な部分に高価さに見合った技術がこめられている高価な万年筆には劣るものの、入門や、気軽にインクを入れ替えて使うのに際して十分な性能を持っています。デザインが良いものも勿論存在します。
 ですので、今回はそれらを、大体価格別に紹介していきたいと思います。
 なお、実を言えば5千円までを考えていたのですが、調べてみたところ、5千円台にもなると外国製メーカーのものも増えて、結構な種類になりそうでしたので、多分その段階からは文具店の店頭などで選んだほうがいいということなのか、と思いましたので、今回は三千円台までです。

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前提

 この紹介において、使い捨て万年筆は含めません。基本的に、メーカー製のカートリッジ/コンバータが使用できる、継続使用前提の万年筆を紹介する前提ですので、ご了承ください。
 さらに、全ての万年筆を私は所持していないので、書き味など曖昧な部分があります。ご了承ください。
 あと、各万年筆に適用できるコンバータもいっしょにまとめておきます。
 また、各商品名の見出しの下に、外見が分かりやすいようにAmazon等へのアフィリエイトリンクにくるむ形で画像を表示しています(自前で画像を用意するには、持っている数など足りなかったので…)。
 なお、下にあげる商品群は大体カラーバリエーションがあるため、画像の例は一例です。

千円台の万年筆

プラチナ『プレジール』(Platinum Plaisir)シリーズ

 プレジールの外見(アフィリエイトを利用して表示)は以下。

 個人的に私が一番気に入りなのが、プラチナ社のプレジールシリーズです。
 万年筆メーカーであるプラチナ社の製造した廉価な万年筆。基準として千円です(消費税抜き、Amazonだと色によっては安くなっている)。
 上の写真(このサイトでは広告システムを利用することで画像を引用していますので、商品サイトへのリンクが付いています)の通り、スタンダードな外見をしており、割合格好良い部類に入るのではないでしょうか。なお色も複数種類あります。個人的にはノバオレンジが衝動害してしまったぐらいには好き。
 書き味はするすると滑る感じで、なめらかで書きやすく思います。ただ、これは私の感想ですので、カリカリ感を求める人には少し物足りないかもしれません。
 本体にクリップつき。手帳に引っ掛けられます。
 メーカーの商品ページはこちら:

パイロット『カクノ』(Pilot kakuno)シリーズ

 カクノの外見(アフィリエイトを利用して表示)は以下。

 今のところ、書き味が2番目に気に入りなのがカクノです。
 こちらは本当に入門向けと言った趣の万年筆で、外見はある程度子供向きなものとなっています。というか、パッケージその他から見るに、子供が対象でも気軽に入門として使えるようにデザインされているように思います。
 が、書き味はわりときちんとしており、なめらかさとカリカリ感のバランスが取れているように思います。
 子供に限らず大人も書ける、まさになるほど入門用、といった感じ。見た目など気にしないのであれば、試しに買ってみるにはいいかもしれません。
 本体にクリップはついていません。手帳に引っ掛けられないようす。
 メーカーの商品ページはこちら:

セーラー万年筆『ハイエースネオ』(SAILOR HighAce neo)シリーズ

 ハイエースネオ、及びハイエースネオクリアの外見(Amazon等へのアフィリエイトリンクを利用して表示)は以下。クリアとそうでないので2種類はってあります。

 かなりかりかりしています。しっかり書いてる、という意識が欲しい人向けかとも私は思うぐらいの感触。そのかわり、なめらかな紙に書くときとかはいいかもです。
 ただ、その感触はインクのフロー、というのでしょうか、粒子に影響されるらしく、以前書いた記事のやり方で同じセーラー社製の黒色顔料ナノインク・極黒のカートリッジをいれると、大分滑らかな書き心地になるようです。細かい粒子が特徴と書いてはありましたが、つまりそれでなめらかになっているのかしら。
 基本的にメーカーが同じ組み合わせの万年筆とインクを(コンバータがあるので入れ替え前提であるとは思いますが)、という意味が分かった気がします。
 なおこのハイエースネオシリーズ、下の写真とリンクで示しているように、クリアタイプもあります。クリアタイプはインクが外から見える上に、ペン先の金属とは反対側の部分も透明なので、それが中のインクを反映して染まるのを楽しむことも可能です。
 本体にクリップつき。手帳に引っ掛けられます。
 メーカーの商品ページはこちら:


軽くまとめ

 総合して、かりかり感はハイエースネオ>カクノ>プレジール、と言った感じでしょうか。
 なお、カクノ及びプレジールシリーズは、どうもAmazonでは千円以下でも安く売っている場合があります。ハイエースネオはそこまで価格の違いはなかったかな…? ただし、配色によってはその限りではなく、人気があるらしい色は高かったりします。

二千円台の万年筆

セーラー万年筆『プロフィットJr.』

 プロフィットJr.の外見(Amazon等へのアフィリエイトリンクつきです)は以下。

 セーラーの万年筆の二千円台のものがこちらになります。おそらくこれを元にしたであろうナガサワで売っている透明の万年筆を使ったところでは、結構カリカリしていました(プロフィットJr.自体も透明です)。セーラーの万年筆で廉価なものは、そういうふうになっているのかもしれません。ただ、これも色彩雫を入れての感想なので、セーラー社製のインクではまた違うかも。
 メーカーの商品ページはこちら:

シュナイダー『ベース』(SCHNEIDER Base)シリーズ

 シュナイダー『ベース』の外見(Amazon等へのアフィリエイトリンクつきです)は以下。

 文具店でシュナイダーの『ID』を試筆したところでは、普通に良い感じでした。…あれえ、あれも二千円台だったように思うのですが、こっちのほうを試筆したのかな…。
 ドイツのメーカー製。実用的なデザインで、日本で言う「万年筆」の印象とは一寸違いますが、しかし使いやすそうです。
 キッズ用もあるようですが、一応商品名含めて年齢問わず使える感じのがいいかな、ということで、こちらを紹介しております。
シュナイダーについて、参考にしたりした、解説の乗っているサイトは以下:

軽くまとめ

 二千円台の万年筆は、一寸種類は少なめのように思います。次の価格帯として様々なものがある三千円代、その先には、メーカーも種類も増える5千円代のものが控えているからでしょうか。

三千円台の万年筆

パイロット『プレラ』(Pilot PURERA)シリーズ

 パイロット製の万年筆『プレラ』シリーズの外見(Amazonなどへのアフィリエイトリンクつきです)は以下。

 パイロットの少し高めです。試筆の感触はあまり覚えていませんが、普通に書きやすいと思います。
 特色はデザインでしょうか。色合いが実に素敵で、かつ透明ボディのものはインクとの組み合わせにより様々な外見を楽しむことが出来るでしょう。インクの色が濃すぎて一見して分からない場合、それを入れる透明色のプレラのキャップに似た色をあてて分類、ということもできるはずです。なお透明の色彩逢い、はおおよそ五百円ほどお値段が高めになっています。
メーカーのページは以下:


パイロット『コクーン』(Pilot COCOON)シリーズ

 パイロットの万年筆『コクーン』の外見(Amazon等へのアフィリエイトリンクを利用して表示しています)は以下。

 美しいデザインの品です。私は白色のものが好みに合うかなあ。
 書き味は良好。カクノ並、もしくはそれ以上に書きやすいように思います。なんともいえない重さもクセになる感じ。
 今のところ透明ボディのものはありませんが、良い手触りで良いカラーリングのバリエーションがあるように思います。
 ちょっと画像では見難いですが、クリップが本体についているので、手帳に挟むことができます。
公式の紹介ページは以下:

セーラー『レクル』シリーズ

 セーラー万年筆の『レクル』シリーズの外見(Amazon等へのアフィリエイトリンクつきです)は以下。上はパワーストーンカラー、下は透明のものです。

 セーラー万年筆の三千円モデル。透明な軸をもち、ペン先も透明なものと、パワーストーンをイメージした色のカラーリングのボディとのバリエーションがあります。
 形的にはプロフィットJr.と似たタイプです。
 公式の商品紹介ページはこちら:

プラチナ『バランス』シリーズ

 プラチナの『バランス』シリーズの外見(Amazon等へのアフィリエイトリンクつきです)は以下。二系統あります。

 半透明と、そうでない金メッキつきと、だいたい2つに系統の分かれたカラーバリエーションをもつのがプラチナの『バランス』です。
 ちょっと試筆したことがなく、書き味は不明です。
 ただ、外見という面で、金メッキつきのものはシックな色合いといった感じで、プレジールと同じく同価格帯の中では別方向を向いた見栄えをしているように思います。
 公式の紹介ページは以下:

軽くまとめ

 三千円になると、種類が増えます。五千円台になるとメーカーももう少し増えたりします。
 千円のもの、三千円のものと通してみると、低価格帯における各メーカーの傾向が分かるような気がしますね。
 また、三千円台、としていますが、Amazonで探してみると二千円台にまで割り引かれているものも存在します。実物を見れなかったり、試筆できないからでしょうかしら。

カートリッジについてと、カートリッジの紹介

 通常のペンと同じく、万年筆にはカートリッジ・インクがあります。ただし、メーカーごとに形が違います。
 以下では、シュナイダーを除く3大メーカー、パイロット・プラチナ・セーラーの、上で紹介した万円筆で使えるカートリッジを紹介します。なお、買った万年筆に標準で付いてくることも。
 ヨーロッパサイズのものとは違い、日本ではたいていの会社のカートリッジ及びコンバータの形は違うので、注意が必要です。

パイロットのカートリッジ

 何色かあります。5本入りの箱は色数が多く、12本入りの箱は色数が少ない印象。
 外見(Amazon等へのアフィリエイトリンクつきです)は以下のような感じ。

公式の紹介ページは以下:

プラチナのカートリッジ

 10本だと、基本の三色(赤・黒・ブルーブラック)になります。2本ずつのパッケージだと9色に増えます。
 外見は以下のような感じ。(Amazon等へのアフィリエイトリンクつきです)

公式の紹介ページは以下:

セーラーのカートリッジ

 「ジェントル」や「極黒」など、セーラーはカートリッジが色々あります。スタンダードなものが「ジェントル」のようです。
 外見は以下のような感じ(Amazon等へのアフィリエイトリンクつきです)。

公式の紹介ページは以下:


 極黒については、以前書いた以下の記事を参照ください。

コメント

 当たり前ですが、それぞれメーカーによって色が違います。色々試してみてもいいかも。なお、コンバータよりも扱いやすいのですが、色を変える場合は一晩ぐらいペン先を水につけてほうっておく、といった手間があったように思います、たしか。

コンバータについてと、コンバータの紹介

 コンバータというものがあります。コンバータは中身の入れ替えができるカートリッジのようなもので、メーカーによって色の限られるカートリッジとは違い、中のインクを入れ替えることで様々なインクでの筆記を可能にします。カートリッジだけ対応してコンバータ対応でない万年筆もありますが、上で紹介した日本3大メーカーの千円以上する廉価万年筆は、いずれもコンバータを使えます。
 こちらも、シュナイダーを除く3大メーカーのコンバータを紹介します。なお、日本ではたいていの会社のコンバータの形は違うので、注意です。たとえばセーラーのコンバータをプラチナの万年筆に、とかは基本できないはずです。また、その価格の低さ、小ささから、配送量が地味にかかるようで、Amazonではセット等で吟味して買う以外は、店頭で買うほうが安定して安いように思います。

パイロットのコンバータ CON-40

 二種類ありますが、廉価な万年筆で使えるのはCON-40のほうのようです。

 外見は以下のような感じ(Amazon等へのアフィリエイトリンクつきです)。

公式の商品紹介ページはこちら:

プラチナのコンバータ CONVERTER-500 CONVERTER-700

 二種類あり、どちらも使えますが、装飾が違います。CONVERTER-500は基本500円、CONVERTER-700は基本700円と、型番と値段がだいぶ連動しています。金色が500円、銀色が700円です。

箱の外見はこんな感じ(Amazon等へのアフィリエイトリンクつきです)。Amazonに飛ぶと、中身まで見れます。

公式の商品紹介はこちら:

セーラーのコンバータ

 一般用のものと、透明なものが適合する様子です。購入したことはあるのですが、なにぶん店頭で分かりやすく売っていましたし、パッケージは残していないので、「適合する様子」となります、すいません。

 箱の外見はこんな感じ(Amazonへのアフィリエイトリンクつきです)。Amazonに飛ぶと、中身と軸へのセット後の画像を見る事ができます。

公式の商品紹介はこちら:

コメント

 色が微妙に混ざるのとかが気にならない人は、色(インクの色)を変えるときの洗浄は楽かもしれません。ただその点、ざっと調べたあたりでは明言はなされていなかったような…? 一応私は中に入れるインクを変えるときは毎回水につけて一晩置いています。コンバータで何度も水を出し入れした後は、水の入った容器につけてほうっておくだけなので、大分手入れは楽です。

全体として

 全体として、プラチナは大体一般に想像されるであろう形の万年筆を低価格帯で提供、パイロットは書き味とデザイン、セーラーはカスタムのしやすさ、というような気がします。セーラーの万年筆については、色々とコラボしている印象もあったりするので。
 とはいえ、これらは低価格帯での印象。高価格帯ではまた違ってくるかと思いますので、もしこれらで物足りなくなったときは、文具店に足を向けて、店員さんの話を聞きつつ試筆すると良いかと思います。

その他コメントなど

 通してみるとメーカーごとに特色あったんだな、と今更気付きました。個人的には、シリーズとしては千円台ではプレジールとカクノ、三千円台ではコクーン、それ以上ではプラチナやペリカン、デルタが好きです。モンブランとかもとてもいいですがモンブランは…高い…とにかく高い…。
 でも愛用しているのはプレジール・カクノだけでなく、ハイエースネオクリアもです。好きなインクを入れて暫く使っていると、がりがりしているのも癖になるんですよねえ。そんな感じ。
 個人的には、ここまでがネットで選んで買える価格帯です。それ以上になると、書き味とかその他諸々を鑑みますと、文具店での試筆が無難になってくるかな、と。
 Amazonには他にも、どうやら中国メーカーの綺麗なのもありますが、多分あのあたりは、私も興味はありますが、色々慣れてから試しに、という品だと思いますので、ここでは紹介していません。購入できたら、レビュー等も書いてみたいなあ。
 なお、ペリカンもあまりに特徴的過ぎてはずしています。一度持ってみたのですが、案外良くわからない感じでした…。無難な入門はやっぱりカクノかなあ。

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