よく見るライセンスについての私的まとめ(一覧表つき)

 MITライセンス、CCライセンス、SIL OFLについて、いろいろ知る機会とかありましたが、あんまり整理をつけれてないので、自分用の理解とまとめも兼ねて、つらつら書いていきたいと思います。
 なお、下に書くのは私が多く見かけたり、ここに書いておこうと思ったライセンスに関係する色々で、このほかにもいろいろなライセンスはあります。
 (2017/02/02: BSDライセンスについて追加しました。)

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MITライセンス

 ゆるいライセンスとして知られているのが、MITライセンスだと思います。実際改変自由系のツールで、このライセンスをよく見かけるような。
 制限は殆どありません。改変も再配布も、商用利用に有料販売だって許されています。「著作権表示」のほかは、MITライセンスの全文、もしくはURLを記すだけでいいのです。
 その上ライセンスの継承はありませんから、使ったツールがMITライセンスの場合、それを使いましたよ、という著作権表示とMITライセンスの文章さえ載せていれば、改変したものは他のライセンスで利用できるみたいです。便利。

BSDライセンス

 こちらもゆるいライセンスです。初期のBSDライセンスには、派生するプログラム/ソフトウェアの広告に初期開発者の名前を表示するのが条件とされていましたが、現在は修正されています。修正後のものを修正BSDライセンスと呼んだりもするそう。これ以降、この記事ではBSDライセンスという語句は修正BSDライセンスの意味で扱います。
 BSDライセンスは、以下の3条項を守ってくれれば自由に使える、というライセンスになっています。

  • 利用するBSDライセンスのソフトウェアに記載された著作権表示やBSDライセンス条項、免責事項を見えるところに記載
  • 許可なしに製品の宣伝・販売促進にライセンス記載の組織/コントリビュータの名前を使うことは禁止
  • 利用するBSDライセンスのソフトウェアの作成組織/者はなんら責任を負わない。

 私の印象としては、MITライセンスをもっと使いやすいように分かりやすくした感じ、といったところです。

CC(クリエイティブ・コモンズ)

 いくつか種類のあるライセンス。CC0が一番軽いやつで、CC BY-ND-…と、後ろに付く文字で条件を足していく感じです。

CC0

 ほぼ、ちょっと下で紹介しているパブリック・ドメインと同じで、改変再配布商用利用、ついでに著作権表示なしでも大丈夫なもの。つまりはそういう条件がほぼないものですよ、というのを示すライセンスです。パブリック・ドメインとの違いは、私の解釈ですが、著作者が自ら選択できるというところかな、と思います。
 ただ、これが表記されていても、「ただ、――という場合は――してください」などという形でちょこちょこと条項が付け足してある場合もありますので、一応CC0の画像のストックサイトとかは、その条件をチェックしてからご利用することをお勧めします。

オプション

 なお、CCは改定されており、現在はバージョン4.0です。ですので、どうやらオプション(改変禁止などの追加条件)をつける場合はCC オプション 4.0という感じで表記するようです。
 オプションは以下:

  • BY: 表示(クレジット表示が必要)
  • SA: 継承(ライセンスの継承が必要)
  • ND: 改変禁止(通常BY-NDの形で使われる、らしい)
  • NC: 非営利(通常BY-NCの形で使われる、らしい)

 このようにオプションが組み合わさったライセンス形式で表示されるみたいです。一応16通りの指定が可能ですが、通常利用されるのは、

  • CC BY 4.0
  • CC BY-SA 4.0
  • CC BY-ND 4.0
  • CC BY-NC 4.0
  • CC BY-NC-SA
  • CC BY-NC-ND 4.0

の6通りみたいです。まあ、SAとNDとかは両立させてしまうと、改変が禁止なためにライセンスを継承させる対象物が見当たらない、ということにもなりますし…。

GPL(GNU General Public License)

 コピーレフト・ライセンスであることで、有名なライセンスです。つまり継承が必須。
 これが色々問題がありまして、まあ、あれですね。商業利用も可能なんですけれども、色々調べてみたところ、このライセンスがつけられたプログラムなどを使っては製品を作った場合、売値と同程度の料金でソースコードも開示せねばならない、という感じでしょうか。
 無料で公開せよというわけではないのですけれども、ソースコードを秘密にしておきたかったりする場合にはいろいろと不便なライセンスである模様です。まあ要するに、業務では一寸使い難い、みたいな。
 そのあたりで色々と騒動?みたいなのも起きていて、GPL汚染、とか呼ばれることもあるみたいです。GPL感染という呼び方もあるので、まあ、感染の方がましかしら。
 これを使っているソフトウェアで有名なものといえば、WordPressとかですね。
 なお、ライブラリ利用ならば継承はしなくてもよい、というのがLGPLです。もしなにかのプログラムのライセンスがGPLだったりするなら、LGPLであるかそうでないかもチェックしておくと、ライセンス選びがはかどるかもしれません。

パブリック・ドメイン

 著作権切れによる、最早著作権が無くなったものです。ライセンス云々という前に、もうそれに対して議論が出来る期間が遥か過去のものになったものにあたるのがパブリック・ドメインのものになる、という感じでしょうか。CC0はパブリック・ドメインになる前にそんな感じで扱ってくれて良いと表明するもの、と私はぼんやり解釈しています。

フォントを対象にしたライセンス

 アイコンフォントを作成するにあたって、元にしたフォントのライセンスなど調べました。また、ついでにWebフォントなどを調べたときに良く見かけていたIPAフォントライセンスについても書いておきます。

SIL OFL(SIL Open Font License)

 こちらもコピーレフト・ライセンス。ですが、まあなんていうかフォント対象なので、GPLよりもゆるい印象です。

  • このライセンスを持つフォントから派生フォントを作ったとき、元のフォントの著作者の許可なしに、元のフォント名に使われている単語を含んだフォント名にしてはならない
  • 単体で売ってはいけない(ソフトに組み込んだりとかでバンドルして、その組み込んだものを売るのは可)
  • 著作権表示はちゃんとすること

 という制約はあるものの、

  • PDF文書とかで、PDFの書体のためにフォントを埋め込んだものとか、そんな感じでフォントを利用して作った制作物にはこのライセンスは別に継承しなくていい(派生フォントは別)
  • 商用利用も個人利用もOK。ただフォント単体で売っちゃだめ
  • 販売物とか配布物にもフォントは使える。このとき、この販売物や配布物は別にライセンスを継承しなくてよい。ただフォント単体で売ってはいけない
  • Webフォントも大丈夫!ただフォント単体で(以下略)

 という感じなので、とてもゆるいのです。私の制作した鈍色合字アイコンフォントも、このライセンスに従っています。

IPAフォントライセンス

 IPAの定めた、IPA/IPAexフォント用のライセンスです。大体まとめていうと、IPA系のフォントを加工したときは元のフォントファイルにアクセスできるようにしておくこと、という感じです。
 文書にレンダリングのためだけに使うのはOK、バンドルという形で再配布はできる、などなど、色々と制約があります。
 また、元のIPA/IPAexフォントに戻せる手段を提供するように求めているのも特徴的です。
 まあとりあえずは、だいたいのところ、ライセンス同梱+元にしたIPAフォント同梱、という感じで落ち着いている印象。
 派生フォントに関してはライセンスは継承することになるようですが、これもSIL OFLと同じように、結構ゆるゆるしている印象です。

ライセンスのだいたいのまとめ(表)

 で、まあなんか色々ややこしいですが、とりあえず表にまとめました。参考リンクにはこの記事を書くにあたって参考にしたサイトですとか、ライセンスを知るときに参考になると思われるWebページのうちいくつかへのリンクを入れておきました。それぞれ各ライセンスを使用するときなどにもっと詳しく確認するなどに使えるかと思います。

 なお、上記のライセンスはおおよそにして、そのライセンスで提供されるものは無保証であると定めています。つまり、使って不利益をこうむっても、責任は取りません、というものです。このへんはまあ、そうだなあ、という感じですね。だいたいのツールは無料ソフトですし、そういうものだと思います。

 というわけで大まかにまとめたものが以下です。
 あくまで大まかですから、それぞれもっと詳しく知りたい方は参考リンクなどをどうぞ。また、ライセンスを示していてもそれに付け加えて独自のライセンスを設定しているところもあります。そこは一応その素材などを配布しているサイトのReadmeとかに書いてあると思うので、一応チェックはしておくべきだと思います。…そういう手間を減らすためのライセンスじゃないのかな、とは思わないでもないですが、でも、確かにライセンスがあることで、その付け加えられるライセンスも結構シンプルだったりするように思います。

ライセンス名 クレジット表記 継承 改変 非営利のみ 商用 ソースコード開示 主な対象 備考 参考リンク ライセンスURL(※1)
MITライセンス 不要 OK OK 不要 プログラム等
(修正)BSDライセンス 不要 OK OK 不要 プログラム等
CC CC0 不要 不要 OK OK 不要 画像等、著作物全般
CC BY 4.0 不要 OK OK ※2
CC BY-SA 4.0 OK OK
CC BY-ND 不要 NG OK
CC BY-NC 不要 OK NG
CC BY-NC-SA OK NG
CC BY-NC-ND 不要 NG NG
GPL OK OK 要(※3) プログラム等
パブリック・ドメイン 不要 不要 OK OK 不要 画像等、著作物全般
SIL OFL OK 単独販売NG ※2 フォント ※4
IPAフォントライセンス OK ※5 ※6

※1 ライセンスURLと書いていますが、ライセンス本文にアクセスできるものから、概要ページまで色々です。ライセンスURLのようなもの、と思っておいてください。
※2 画像やフォントが対象物の場合、ソースコードを配布といっても、どうも前提としてプログラムのソースコードとバイナリの話がある感じでして、なんというか、わりあい配布のしようがないと思うので、明記していません。生成元は、しいて言えば人間の脳とか現実の景色…なのでしょうか…?
※3 調べてみたところ、バイナリを売るならそれ以下の値段でソースコードと生成手段を提供すること…だったかな…? どうも、自分でつくって自分で使うだけならソースコードの開示義務はないみたいです。業務とか商業で使う場合は、その辺を詳しく定めた契約をする必要があるみたいです。
※4 前にも書きましたが、このライセンスを持つフォントを元にして派生フォントを制作する場合、著作者の許可なしに元フォントで指定された予約語を使えません。つまり、元フォントの著作者さんがOKといってないのに系列フォントだよと一目で分かるような名前とかはつけてはいけないという決まりがあります。
※5 これを使って制作した印刷物とかは商用に使えますが、フォント自体は基本無料…という感じの様子です。
※6 IPA/IPAexフォントを使って生成したフォントを配布する場合、派生フォントに「IPA」の名前をつけては成らず、かつ元のフォントであるIPA/IPAexフォントに戻す手段を提供することを条件に派生フォントの配布を許しています。だいたいの派生フォントでは、IPA/IPAexフォント及びライセンスを同梱することで対応しているようです。

参考リンク

 だいたいのライセンスについて、参考になるかな、と思ったリンクを貼っておきます。一部上の表と被っているかも。個人的に、利用者側の基本的な考え方、だいたいの知識を把握できるのは一番下のリンクかと思います。割とざっくばらんに書いてある印象ですが。

その他コメントなど

 自分用もかねて、まとめてみました。私としては、MITライセンスがなんだか好きです。CC0の存在の意味は結構興味深く思いました。なお、CC0の画像ばかりを集めたサービスも結構色々あるみたいです。以前そういうブログ記事を見かけて、色々見回って時間がすごいたってたりもしたり…。でも画像みてまわったり検索したりするの、結構楽しかったです…。

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